早すぎる死に、芸能界からも悲しみの声が上がっている。
12月6日、歌手で俳優の中山美穂さんが東京・渋谷区内の自宅で亡くなった。享年54だった。交友関係の広かった中山さんだけに、各界の著名人からあまりに急な別れを悲しむ声が上がった。
1985年デビュー組の森口博子(56)は自身がパーソナリティを務めるラジオで、〈音楽を頑張っていこうってお話をしていたんですけど、あまりにも突然で……。私も気持ちの整理がつかなくて、ごめんなさい〉と明かした。
同じく85年組の浅香唯(55)は自身のインスタグラムを更新し、〈同期という中でも美穂ちゃんは一目置かれる特別な存在(中略)人見知りだった私を気遣うように優しい笑顔で話しかけてくれてた美穂ちゃん 本当はちゃんと会ってありがとうが言いたかったです〉と投稿した。
中山さんの代表曲『世界中の誰よりきっと』の作詞を共に担当したロックバンド『WANDS』の元ボーカル・上杉昇氏(52)も〈急な悲報に触れ、ただただ驚き愕然とするばかりです。一緒に歌ってくださったこと、ありがとうございました〉とコメントを発表。また、俳優としても幅広く活躍していた中山さんには、竹中直人(68)や片岡愛之助(52)らも追悼コメントを寄せた。
「事務所関係者が中山さんの自宅を訪れ、110番をしたのが6日の昼0時ごろ。その場で亡くなっていることが確認されたといいます。家の中には中山さん1人だけで、鍵もかかった状態だったそうで、現時点では事件性は低いと考えられています」(全国紙社会部記者)
6日の夜8時過ぎ、実妹の中山忍(51)が報道陣の前に姿を現し、コメントを発表した。
「遅くまで、皆さん申し訳ございません。突然のことで、今……お話しできることが何もありませんので、改めまして、お話しさせていただくことがあると思いますので」
そう語ると、深々とお辞儀をし、関係者が運転する送迎車に乗り込んでいった。
◆前夜には「ツアー打ち上げの予定」を相談
中山さんは12月1日から横浜、大阪、東京の3都市を回るライブツアー『Miho Nakayama Christmas Concert 2024 in Billbord Live』をスタートさせていた。6日夜には大阪でのライブを控えていた中での訃報。本誌記者の取材に応じた近隣住民が、当日の様子を明かす。
「12時過ぎ、消防車と救急車、ドクターカーがサイレンを鳴らしてやって来ました。それから買い物に行って5分くらいして戻ってくると、ストレッチャーで人が建物から運び出されているところでした。もちろん中山さんが住んでいるなんて知らないので、あまり気にもしていなかったんですが……」
捜査関係者によると、前日の夜11時ごろまでは事務所関係者とのやり取りが確認されている。一部では「6日朝7時に連絡が取れた」との報道もあるが、事務所関係者からのLINE送信はあったものの、既読になったかは明らかになっていないという。その後、6日朝9時頃にライブに向かうために品川駅に集合する予定が、中山さんは現れなかった。この「空白の10時間」の間に、中山さんは亡くなったとみられている。
この10時間の間に、一体何があったのか……。SNSではさまざまな憶測が飛び交っている。特に、亡くなる前日にインスタグラムに上げられた
〈2、3日心がえぐられて、一緒に行った友としか会話が出来なかった。写真下手だけど、うまくてもなんにも表現できない〉
という投稿が注目を集めているが、捜査関係者は「死因はまだ断定できない」と明かす。
「発見当時、中山さんは水を張った浴槽に、前屈みの状態で見つかったそうです。死因についてはまだわからないが、現時点で遺書は見つかっていない。また、睡眠薬などの市販薬が大量に見つかったといったこともなかった。当局としては、中山さんが自ら極端な選択をした可能性は低いと考えています。
状況から考えられるのは、何らかの要因で昏倒し、長時間にわたり顔がお湯に浸かったことによる窒息か、急激な温度変化によるヒートショックなど。現在は、さまざまな可能性を含めて捜査が進められています」
中山さんは5日夜、ライブツアーが終わる15日の打ち上げについて、事務所関係者と相談していたという。また、デビュー40周年となる来年にもさまざまなイベントが予定されていた。そんな中での中山さんの訃報に、日本中が悲しみに包まれている。