東京・羽田空港の検疫所では、急増する外国人観光客の影響で、入国者の持ち込み禁止品が増加しています。新型コロナ感染対策の緩和に伴い、羽田空港は伝染病の侵入を防ぐための最前線として機能しています。特に、動植物検疫の重要性が高まる中、専門の探知犬が活躍しています。
最近の取材では、実際に空港検疫所での様子が明らかになりました。多くの外国人が到着する中、荷物の検査が行われています。特に、禁止されている肉製品の持ち込みが多く、検疫官たちは警戒を強めています。
取材中、ベトナムから帰国した女性が、野菜の種を持ち込もうとしていましたが、病害虫の付着の恐れから没収されました。また、インドネシアから帰国した男性は、持ち込み禁止の鶏肉が入ったカレーを所持しており、これもまた廃棄されることになりました。検疫官は、感染症のリスクを避けるため、厳格な取り締まりを行っています。
加えて、探知犬の存在が重要な役割を果たしています。犬たちは、荷物の中に潜む持ち込み禁止品を嗅ぎ分け、素早く反応します。特に、密閉された状態でも見逃さず、見つけた品物を検査官に知らせます。ある女性のスーツケースからは、持ち込み禁止のリンゴが見つかり、彼女は驚きを隠せませんでした。
また、驚くべき発見もありました。ある男性が持ち込もうとしていたのは、なんと約10キロの鹿肉。これはアメリカからのもので、法律により持ち込みが禁止されています。彼は家族のために自分の農場から持ってきたと言いますが、検疫官たちは法律を遵守するよう呼びかけています。
羽田空港の検疫所は、国内の農作物や家畜を守るために、厳しい基準を設けています。伝染病や病害虫の侵入を防ぐための取り組みは、今後も続けられるでしょう。検疫官たちは、国際的な旅行が増える中で、その任務を一層重要視し、国内の安全を守るために全力を尽くしています。